海星-1
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/02 06:08 UTC 版)
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種類 | 艦対艦ミサイル |
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製造国 | ![]() |
設計 | 国防科学研究所 |
製造 | LIGネクスワン |
性能諸元 | |
ミサイル直径 | 0.54 m[1] |
ミサイル全長 | 5.46 m[1] |
ミサイル重量 | 718 kg[1] |
弾頭 | 250 kg 半徹甲榴弾 (SAP)[2] |
射程 | 180 km[2] |
推進方式 | 固体燃料ロケット・ブースタ +ターボファン・サステナ[1] |
誘導方式 | 中途: INS+GPS 終末: ARH[1] |
飛翔速度 | 290 m/s (マッハ0.85)[1] |
海星-1(朝鮮語: 해성-1、英: Haeseong-I)は、大韓民国で開発された艦対艦ミサイル。SSM-700とも称される[1]。
来歴
韓国海軍は1970年代より艦対艦ミサイルの導入に着手しており、韓国科学技術研究院(KIST)が設計した雁(キロギ)型ミサイル艇(PKMM)ではエグゾセMM38[3]、アメリカ合衆国から購入した白鴎型ミサイル艇の前期型ではスタンダードARMを搭載した後、国内で建造した白鴎型の後期型ではハープーンを搭載した[4]。
1980年代にはハープーンの装備化を推進するとともに、これと同等のSSMの国内開発計画に着手した[2]。事業開始直後は技術的困難やアメリカからの圧力のために難渋したものの[注 1]、1996年からは海星計画として仕切り直された[1]。海星計画の初の成果物が海星-1ミサイルであり[2]、2001年には初の試射を実施、2003年8月21日には弾頭を搭載したミサイルによる試射も行われ、同年末で開発は完了した[1]。2005年より全規模生産が開始され[1]、2006年より配備された[2]。
設計

ミサイルの誘導方式としてはアクティブ・レーダー・ホーミング(ARH)を採用しており、フェーズドアレイレーダーを用いた誘導装置が搭載されている[1]。また中間航程では慣性誘導(INS)が行われ、GPSも併用される[1]。
推進装置としてはターボファンエンジンが搭載され[注 2]、290メートル毎秒(マッハ0.85)の速度を発揮できる[1]。ミサイルは、探知を避けるためのシースキミング、対空兵器を避けるための回避機動や急降下攻撃、初回命中失敗時の反復攻撃が可能である[1]。
また2016年には、本ミサイルを基に弾頭をクラスター弾に変更した艦対地ミサイルである海龍が配備された[2]。この時期には、既により長射程の対地巡航ミサイルである海星-2や玄武-3が配備されていたものの、これらは専用のK-VLSを搭載した艦でなければ運用できないのに対し、海龍は、海星-1を搭載している艦であれば発射筒を容易に換装して搭載できるというメリットがある[2]。
採用国と搭載艦艇
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p Missile Defense Project 2024.
- ^ a b c d e f g h 李 2025.
- ^ 윤, 병노 (2019年5月1日). “군함이야기 우리 해군 최초 유도탄 고속정 ‘키스트보트’ 탄생 <42> 국산 건조 함정의 시작 ‘키스트 보트’ ‘학생호’ ‘제비급 고속정’ [私たちの海軍最初の誘導弾高速艇”KISTボート”誕生 <42>国産建造艦艇の始まり、KISTボート・学生号ハクセンホ・チェビ級高速艇]” (朝鮮語). 国防日報 (国防広報院)
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: CS1メンテナンス: 認識できない言語 (カテゴリ) - ^ 윤, 병노 (2019年4月7日). “고속 기동 소형함정 도입...국산 건조 시대 디딤돌<40> 올빼미급·독수리급·백구급 고속함정 [高速戦闘艇の導入…国産建造時代の土台<40> オルッペミ級・トクスリ級・白鴎級哨戒艇]” (朝鮮語). 国防日報 (国防広報院)
参考文献
- 李相會「韓国 (各国の艦対地攻撃能力)」『世界の艦船』第1049号、海人社、96-99頁、2025年11月。
- Missile Defense Project (2024-04-23) [2017], “Haeseong I”, Missile Threat (Center for Strategic and International Studies)
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