注解者の心構え
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/16 09:12 UTC 版)
「キリキアのシンプリキオス」の記事における「注解者の心構え」の解説
『カテゴリー論註解』においてアリストテレスの優れた注解者たる特質について語っている。優れた注解者は、 アリストテレスの”思索の高大さ”(メガロノイア)を理解し、それに従うことができなければならない。 アリストテレスの全ての作品を読み、彼の慣用的な言葉の使用法を知っていなければならない。これはアリストテレスによってアリストテレスを理解するために必要であると言う。 アリストテレスに対して公平であること。彼に対して公然と論争的であったり、反対に無批判な支持者であってはならない。シンプリキオスは「プラトンやアリストテレスは親しい人であるが、真理はより親しい」という格言をもって説明している。従って適切にアリストテレスを批判することは正当である。とはいえ彼はプラトンについては決して批判しなかった。また“神の如きプラトン”という呼称に対して“ダイモーン(神霊)の如きアリストテレス”という呼称を以て差をつけている。 テキストの表面的な意味と、より深い意味を区別することによって、全体の大意を調和させなければならない。
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