波長スペクトル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 16:45 UTC 版)
膜電位依存性の色素の吸光や螢光の変化は、通常、可視波長で観測され、色素の種類により特有の波長スペクトルを示す。・一般的に螢光色素は膜と結合することにより、その螢光強度の増強がみられ、色素によっては長波長側へシフトするものもある。・吸光の場合は、色素自体の吸光スペクトルと膜電位依存性の吸光変化のスペクトルは必ずしも一致しない(神野、1978)。・さらに、これらの波長依存性は、神経細胞とか筋細胞というような膜の種類、あるいは両棲類や哺乳類などの用いる生物の種によっても違いがみられる (Ross and Reichardt, 1979 ; Yagodin, et al, 1989)。Merocyanine-oxazolone系色素 (NK2367) の吸光スペクトルがヤリイカの神経線維と心筋では異なることを見いだされている(Fujii, et al, 1980)。このようなスペクトルの性状は膜の構成要素の微細な違いを反映しているものと考えられる。
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