法人としてのロイズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 03:14 UTC 版)
イギリス議会制定法によって法人化された団体で、ブローカーおよびシンジケートを会員とするロイズ保険組合である。Corporation of Lloyd's として知られる。 ロイズ保険組合はブローカーとアンダーライターを会員とする自治組織であり、通常の保険会社と異なり、ロイズ保険組合自体が保険引受業務を行うのではない。保険を引き受けるのは、無限責任を負うアンダーライターであり、ロイズ保険組合はロイズ保険ビルを所有し、取引の場(ルーム)と保険引き受け業務に関する事務処理サービスを会員に提供するために存在している。 この複雑な二重性はよく使われる「われわれは個人としてはアンダーライターだが、全体としてはロイズである」という言い回しにあらわされる。 会員は、従来、保険金の支払に上限を定めない無限責任を負う個人ネームだけであったが、1992年から有限責任の法人ネームの募集も始まり、現在に至っている。 ロイズの形態と名称は、もともと1600年代後半頃(17世紀後半頃)に、エドワード・ロイドという人物によるコーヒー・ハウスが、保険屋たちがその店に屯して取引の場として利用していたことに由来する。エドワード・ロイドが死去したあと、取引の場を失った保険屋たちが資金を出し合って、人を雇って新たに「ロイズ・コーヒー・ハウス」(ロイドのコーヒー店)と名づけたコーヒー店を自分たちのために開かせた。さらに時代が過ぎ、コーヒー・ハウスでもなくなったが、ロイドの店(「ロイズ」、Lloyd's )という名前の残ったものが、その由来である。
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