歴史教育の学習論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 17:28 UTC 版)
中等段階における代表的な歴史教育学習論として、原田智仁の「理論批判学習」と児玉康弘の「解釈批判学習」が挙げられる。前者は歴史学の最新成果に基づく理論を教師が教育内容化して設定し、それを生徒が批判的に吟味しながら習得していく学習論である。これに対し後者は、1つの歴史的事実に対する複数の歴史家の解釈を生徒が批判的に吟味し、最終的に生徒自身がどの解釈がもっとも合理的であるかを判断する。この両者の学習論は、双方ともに現在の高校で行われているような無味乾燥な授業を変え得るに十分であるばかりではなく、生徒自身による批判的な吟味の過程を保証しているため、歴史教育特有の問題である特定の歴史観の注入を避けることができる画期的な学習論である。
※この「歴史教育の学習論」の解説は、「歴史教育」の解説の一部です。
「歴史教育の学習論」を含む「歴史教育」の記事については、「歴史教育」の概要を参照ください。
- 歴史教育の学習論のページへのリンク