歩道橋問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 09:37 UTC 版)
トロッコ問題に似ているが回答の傾向が異なる「歩道橋」問題がある。この問題は、分岐器を切り替えて1人を犠牲にするかどうかではなく、1人を上から線路上に落とすかどうかを問う。 (2) A氏は線路の上にある橋に立っており、A氏の横にC氏がいる。C氏はかなり体重があり、もし彼を線路上につき落として障害物にすればトロッコは確実に止まり5人は助かる。だがそうするとC氏がトロッコに轢かれて死ぬのも確実である。C氏は状況に気づいておらず自らは何も行動しないが、A氏に対し警戒もしていないので突き落とすのに失敗するおそれは無い。C氏をつき落とすべきか? トロッコ問題では1人を犠牲にすることが許されるという回答(すなわち功利主義的判断)をする人が多いのに対し、歩道橋問題では許されないという回答(すなわち義務論的判断)をする人が多い。これは二重結果の原理の一例として説明される。
※この「歩道橋問題」の解説は、「トロッコ問題」の解説の一部です。
「歩道橋問題」を含む「トロッコ問題」の記事については、「トロッコ問題」の概要を参照ください。
- 歩道橋問題のページへのリンク