欧州通貨単位(ECU)の機能について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/17 15:49 UTC 版)
「欧州通貨単位」の記事における「欧州通貨単位(ECU)の機能について」の解説
欧州通貨単位、すなわちECUは、EMSの誕生とともに創設され、EMS下で活用された。EMSは主に次のような内容によって構成される。 ERM ECUの創設 決済手段としてのECUの使用 介入資金をファイナンスする信用供与制度の拡充 このEMSにおいて、ECUは活用された。ECUはユーロとは異なり一般的に考えられるような実際に流通する通貨ではなく、法定通貨でもない。基本的に、ECUはヨーロッパの公的機関によって中央銀行間の決済やEC予算における計算単位などとして活用されたが、具体的な機能としては、次のような機能が挙げられる。 ERMの表示機能 乖離指標の基準 介入・信用メカニズムの計算単位 通貨当局間の決済手段 このように公的機関によって使われるECUは公的ECUと呼ばれる。これに対して、ヨーロッパの民間で自然発生的に使われ、民間の資本取引や経常取引に使われていたECUは民間ECUと呼ばれる。民間ECUは構成通貨を調達し、それらを組み合わせることで構築するbundleや、元のそれぞれの構成通貨に分解するunbundleが可能だった。
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