構成・形式による分類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/03 09:55 UTC 版)
イディオムは、複数の要素から構成され、全体で1つの意味になる。例えば、「鼻が曲がる」は、文法的には「鼻が」「曲がる」という2つの要素からなるが、全体として「臭い」という1つの意味になっている。この「鼻が曲がる」のように、句形式のイディオムを句イディオム(phrasal idiom)と呼ぶ。反対に、句の形式をなしておらず、単なる複合語である「親知らず」「カブトムシ」のような語を語彙イディオム(lexical idiom)と呼ぶ。語彙イディオムは、広い意味でのイディオムに含まないこともあるが、典型的な句イディオムが派生して複合語になることもある。(例:「腰が抜ける」→「腰抜け」)。 句イディオムを「慣用句」「成句」、語彙イディオムを「慣用語」「熟語」などという日本語をあてることもある。 これらに加え、「家という家が留守であった」における「~という~が」(全ての~が)や、“The hotter, the better”における“the ~er, the …er”(~であればあるほど…である)など、固定している構文などもイディオムとみなされることがあり、形式的イディオム(formal idiom)あるいは枠組み慣用句(国広哲弥の用語)と呼ぶ。さらに、あまり一般的な区分ではないが、「どういたしまして」や“How do you do?”など、一種の決まり文句(formula)までイディオムの範疇に含めることもある。
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