桐壺・夢浮橋
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/26 03:59 UTC 版)
補写である桐壺と夢浮橋を、池田亀鑑は校異源氏物語及び源氏物語大成校異編において底本に採用しなかった。その理由としては「補写である」という点のみを挙げていたため、この2帖の本文の質が他の巻とどのように異なるのかは必ずしも明らかでは無かった。 その後の校本も池田のこの判断に従う物が多かったが『新日本古典文学大系版源氏物語』では一揃いの写本としての一貫性を重視して桐壺と夢浮橋を底本として採用した。これに対して池田利夫は、大島本の補写ではない巻には現れない「平安時代には使用されない」とされる用例が桐壺と夢浮橋にのみ現れることなどから、「補写である桐壺と夢浮橋の2帖の本文の質はそれ以外の51帖の本文よりもかなり劣っていると考えざるを得ない」としてこの2帖を底本に採用した新日本古典文学大系の姿勢を批判している。
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