格子正多角形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/27 05:23 UTC 版)
ピックの定理を用いると全ての頂点が格子点上にある格子正多角形は正四角形以外には存在しないことが示せる。例えば一辺が a の正三角形の面積 S は S = 3 4 a 2 {\displaystyle S={\frac {\sqrt {3}}{4}}a^{2}} である。 a 2 {\displaystyle a^{2}\,} は格子点間の距離の二乗なので、三平方の定理から a 2 {\displaystyle a^{2}\,} は整数である。したがって格子正三角形の面積 S は √3 が無理数であることから無理数である。しかしピックの定理から S は有理数(この場合は整数または半整数)であるので、S は無理数かつ有理数となり、格子正三角形が存在しないことが証明できる。正四角形以外の正多角形の面積は( a 2 {\displaystyle a^{2}\,} が整数のとき)無理数であるので、正五角形以上の格子正多角形もピックの定理の結果に反するため存在しない。
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