望郷_(1937年の映画)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 望郷_(1937年の映画)の意味・解説 

望郷 (1937年の映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/17 05:49 UTC 版)

望郷
Pépé le Moko
監督 ジュリアン・デュヴィヴィエ
脚本 アシェルベ探偵(アンリ・ラ・バルト)
ジュリアン・デュヴィヴィエ
ジャック・コンスタン(脚色)
アンリ・ジャンソン(台詞)
原作 アシェルベ(アンリ・ラ・バルト)
製作 レイモン・アキム[1]
ロベール・アキム[1]
出演者 ジャン・ギャバン
ミレーユ・バラン
音楽 ヴァンサン・スコット
モハメド・イグルブーシャン
撮影 マルク・フォサール
ジュール・クルーガー
編集 マルグリット・ボージェ
製作会社 パリ・フィルム
配給 パリ・フィルム
東和商事
公開 1937年1月28日
1939年2月15日
上映時間 94分
製作国 フランス
言語 フランス語
アラビア語
テンプレートを表示

望郷』(ぼうきょう、原題:Pépé le Moko)は、1937年に製作・公開されたフランスの映画である。撮影は1936年。アシェルベ(アンリ・ラ・バルト)の小説を基にジュリアン・デュヴィヴィエが監督、ジャン・ギャバンが主演した。1930年代の代表的な女優、ミレーユ・バランの出世作でもある。詩的リアリズム路線の代表作の一つとされる。当時のフランス領アルジェリアの中心都市・アルジェが主な舞台となっている。

1938年にハリウッドで『カスバの恋英語版』(監督:ジョン・クロムウェル、主演:シャルル・ボワイエ)としてリメイクされている。

あらすじ

アルジェの一角にあるカスバは路地が入り組み、諸国からの流れ者が集まる無法地帯となっている。フランス本国から逃れた悪名高い泥棒ペペ・ル・モコ[2](ギャバン)は、もう2年近く隠れており、いつしかそこの顔役となり、情婦イネス(ノロ)、忠実だが若く思慮の浅い子分ピエロ、短気で金のことしか頭にないカルロス(ガブリオ)らに囲まれながらも、威信にかけて逮捕に臨むフランス警察の追及も厳しく、カスバから一歩も出ることが出来ないでいる。一方、地元の敏腕の刑事スリマン(グリドウ)は、ペペと普段から会う奇妙な関係を保ちながら、カスバの住人を敵に回すことを避け、ペペがカスバから出る逮捕のチャンスを窺っていた。

そんなある日ペペは、逮捕を狙ったフランス警察の捜索(もちろん、逮捕は失敗)のどさくさで、カスバを訪れた故国の女性ギャビー(バラン)と知り合い、彼女に惹かれる。これをチャンスと見たスリマンは、ギャビーとペペの逢瀬の手引きをし、2人は恋仲になる。しかしスリマンの策略により、ギャビーはペペが死んだと教えられ、パリに帰ることにしたため、後を追おうとしたペペはまんまと波止場におびき出されるかっこうになり、客船に乗り込んでギャビーを探しているところを逮捕されてしまう。手錠をかけられ連行されるペペはギャビーの乗る客船を空しく見送る。そのとき、ギャビーが甲板に姿を現した。彼女に向ってペペは「ギャビー」と叫ぶが、その声は汽笛にかき消されてしまう。ペペは隠し持っていたナイフで腹を刺して死ぬ。

キャスト

役名 俳優 日本語吹替
フジテレビ PDDVD
ペペ ジャン・ギャバン 森山周一郎 田中正彦
ギャビー ミレーユ・バラン 二階堂有希子 水野千夏
イネス リーヌ・ノロ 寺島信子 林摩理子
カルロス ガブリエル・ガブリオ 島宇志夫 丸山壮史
スリマン リュカ・グリドゥ 山田康雄 大黒和広
タニア フレエル 今西浩子
爺さん サテュルナン・ファーブル 永井一郎 山内勉
ジャンヴィエ フィリップ・リシャール 大宮悌二 赤城進
レジス シャルパン 富田耕生 水野光太
アルビ マルセル・ダリオ 渡部洋
マキシム シャルル・グランヴァル 滝口順平 高桑満
ピエロ ジルベール・ジル 井上真樹夫 鶴岡聡
ルーベン ポール・エスコフィエ 和田文夫
ムニエ レネ・ベルジュロン 千葉耕市
※ノーカット放送。ポニー発売の「名作洋画劇場」と記されたVHSに収録。
・その他吹替:北村弘一納谷六朗
  • PDDVD版
・その他吹替: 玉木有紀子松平真之介、川出拓也、広瀬未来
・演出:松川陸、翻訳:有馬康作、調整:堀井義文(スタジオライズワン)

スタッフ

  • 監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ
  • 製作:レイモン・アキム、ロベール・アキム
  • 原作:アシェルベ(アンリ・ラ・バルト)
  • 脚本:アシェルベ探偵(アンリ・ラ・バルト)、ジュリアン・デュヴィヴィエ
  • 脚色:ジャック・コンスタン
  • 台詞:アンリ・ジャンソン
  • 音楽:ヴァンサン・スコット
  • 撮影:マルク・フォサール、ジュール・クルーガー
  • 編集:マルグリット・ボージェ

映画賞受賞

脚注

  1. ^ a b クレジットなし。Pépé le Moko (1937) - Full cast and crew” (英語). IMDb. 2012年12月19日閲覧。
  2. ^ ペペ(Pépé)とは、ジョゼ(José)やジョゼフ(Joseph)などの男性名の愛称。ル・モコ(le Moco)はトゥーロン(南仏の港湾都市)の出身者、とりわけ船乗りを指す俗語である。
  3. ^ 再放送1976年2月25日『水曜ロードショー』※「いま甦るカスバの男 望郷 ペペ・ル・モコ」の題で放送。

外部リンク



「望郷 (1937年の映画)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「望郷_(1937年の映画)」の関連用語

望郷_(1937年の映画)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



望郷_(1937年の映画)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの望郷 (1937年の映画) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS