最終氷期終了後の洪水
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 00:04 UTC 版)
最終氷期の終了後、1万2900年前から1万1500年前にかけて再び気候が寒冷化し亜氷期となったヤンガードリアス期が出現した理由の有力な仮説の一つに、大洪水が上げられている。北アメリカ大陸中央部には氷河の縮小とともに巨大なアガシー湖が広がるようになっており、ミシシッピ川を通ってメキシコ湾へと注いでいたが、氷床のさらなる縮小により現在のセントローレンス川にあたる水路が出現し、アガシー湖は決壊して北西の北大西洋に大量の淡水を一気に流し込んだ。この大量の淡水は海水に比べ比重が軽いため北大西洋の表面に広範に広がり、このためメキシコ湾流の北上と熱の放出がストップして熱塩循環が停止し、全世界の気候を狂わせて氷期を現出したとされる。
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