暴力の様々な様相と帰結
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/20 22:06 UTC 版)
「アヒンサー (ジャイナ教)」の記事における「暴力の様々な様相と帰結」の解説
アーチャーリヤ・アムリタチャンドラは、人によって、あるいは行為のタイプが同じであるか違うかによって(カルマを引き起こす)暴力の結果がどう違うかを述べている: ある人に対しては小さな暴力が深刻な結果をもたらしかねない一方で、別の人には非常に重い暴力が比較的軽微な結果に終わることがある。たとえば、一匹の小さな動物を狩ろうとしているだけの人が深刻な結果をもたらす一方で、寺院や病院を作ろうとする人はその建設のために多数の動物が犠牲になってもより少なめにカルマを受け取る。 暴力が二人の人に共同で企てられていても、その二人のうち一方には深刻な結果が起こり、もう一方にはより緩やかな結果が起こることがある。一方がより大きなカルマを受けるリーダーあるいは計画者で、もう一方がより少量のカルマを受ける追従者に過ぎないといった場合にこういうことが起きる。 実際には暴力を起こしていない人にヒンサーが帰されることもあれば、実際に暴力を起こした人にヒンサーが帰されない場合もある。たとえば、強盗が犯行に失敗してもなお彼は重罪人である一方で、勤勉な外科医が患者を救おうとした場合は手術中に患者が死んだとしても暴力が彼に帰されることはない。 暴力を犯していない人に他の人が犯した暴力が帰されることがある。誰かが起こした暴力が別の誰かによって賛同され、けしかけられたものである場合にこういうことが起こる。 アヒンサーが結果としてある人に対してヒンサーとなることもあればヒンサーが結果として別の人に対してアヒンサーとなることもある。例えば、ある人が別の人を暴力の使用によって抑圧から救い出してアヒンサーの結果を享受する一方で、また別の人が暴力的な助けを求めている人を助けてあげなければ、暴力を行っていないのに暴力の結果を受けることになる。
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