新都市社会学以後の展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/29 14:26 UTC 版)
「都市社会学」の記事における「新都市社会学以後の展開」の解説
その後、マルクス主義の影響の下に、都市をジェンダーや階級など権力のあらわれる場ととらえるマニュエル・カステルら新都市社会学が登場して、都市問題の認識の前提に上記の視点が欠けているとしてシカゴ学派を批判した。 都市社会学は、つねに同時代の都市社会の姿を映す鏡であると言われる。このことは、現代の都市社会学にもあてはまり、今日では、グローバル化と都市の関係(グローバル都市論)、先進資本主義国大都市のインナーシティ、エスニック・マイノリティ問題、第三世界の大都市問題(メガシティ論)など、数多くの都市的問題に取り組まれている。 現在における日本の著名な研究者には、シカゴ学派の流れをくむ松本康、新都市社会学を介して空間論的転回の流れを決定づけた吉原直樹、シカゴ派の流れをくみつつもマルクス主義的のグローバル都市について論じた町村敬志がいるが、他に文化のあらわれる場所としての都市を社会学的に考察するものとして吉見俊哉や若林幹夫などがいる。吉見や若林らは自らの学問領域を都市社会学とはいわず、文化の社会学といういい方がされていたりするが、基本的には上記の空間論的転回の延長線上にある。
※この「新都市社会学以後の展開」の解説は、「都市社会学」の解説の一部です。
「新都市社会学以後の展開」を含む「都市社会学」の記事については、「都市社会学」の概要を参照ください。
- 新都市社会学以後の展開のページへのリンク