新約聖書のオストラコン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/26 18:06 UTC 版)
「オストラコン」の記事における「新約聖書のオストラコン」の解説
キリスト教の文書の中にはオストラコンとして残存しているものもある。19世紀後半に、7世紀のものと思われるギリシア語とコプト・エジプト語で書かれた20のオストラコンが上エジプトで発見された。 これらのオストラコンの形や大きさはまちまちである。最もしっかりした形で残っているのはルカ伝 22:40-71で、10の破片にわたっている。各オストラコンには2-9の詩行が含まれており、マタイ伝 27:31–32、マルコ伝 5:40-41 (マルコ伝 9:3)、マルコ伝 9:17-18とマルコ伝 9:22、マルコ伝 15:21、ルカ伝 12:13-16、ルカ伝 22:40-71、ヨハネ伝 1:1-9、ヨハネ伝 1:14-17、ヨハネ伝 18:19-25、ヨハネ伝 19:15-17が記されている。「伝道者聖ペテロ」と書かれたオストラコンがあり、ペテロの福音書に言及しているものと思われる。 ヨハネ伝 7:53-8:1の姦通の女の物語(英語版)を伝えたコプト語サイード方言のオストラコンがあり、もしこれがなければサイード方言の新約聖書には含められていなかったであろう。ルカ伝のマリアの讃歌に類似したキリスト教讃歌や、キリスト教の書簡もいくつか発見されている。
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