挿話『フェル・ディアドとの戦い』
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「フェル・ディアド」の記事における「挿話『フェル・ディアドとの戦い』」の解説
『フェル・ディアドとの戦い』は『クーリーの牛争い』(以後『牛争い』)の中盤の山場であり、『牛争い』の中で最も良く知られている挿話でもある。 Ó Fiannachta はこの挿話は『牛争い』の最古の校訂本には含まれているものの、更に時代をさかのぼり、失われた『牛争い』の原型には含まれていなかったとする。彼によれば『フェル・ディアドとの戦い』は、少なくとも現存する形になったのは『牛争い』が書き止められた後の事であり、その内容には『牛争い』のモチーフが大いに借用されている。 後に『フェル・ディアドとの戦い』がモチーフの借用元である『牛争い』に取り込まれたことによって、極めて似通った粗筋を持つ『フェル・ディアドとの戦い』と『ローホ・マク・エモニシュの最期』が共に『牛争い』の中で語られることになる。一見奇妙にも思えるが、『牛争い』を時系列の順に整理された叙事詩的文学ではなく種本もしくは資料集として編纂されたものとする説を援用すれば不自然とも言えない。
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