按司の呼び方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/02 03:11 UTC 版)
按司は、普通その采地とする間切名を冠して呼ばれる。名護按司(采地・名護間切)、高嶺按司(采地・高嶺間切)のごとくである。間切名で呼ばれない場合もある。義村按司(采地・東風平間切)や玉川按司(采地・兼城間切)の場合がそうである。しかし、これらは例外である。 女性の場合は、接尾敬称の加那志(がなし)を付けて、某按司加那志と称した。例えば、王妃は佐敷間切を領したので、佐敷按司加那志と呼ばれた。王女の場合、未婚のときは童名を冠して、そのまま思戸金按司加那志というふうに称した。結婚する時は、王家直領たる真和志、南風原、西原の三間切から適当な地名を選んで、例えば、内間按司加那志(西原間切・内間村より)というふうに称した。嫁ぐと、既婚王女の称号である翁主(おうしゅ)をつけて、内間翁主と称した。また、王子(按司から昇格した従王子を含む)の妃も、按司加那志と呼ばれた。 按司は、家来や身分の低い者からは御前(ウメー)という敬称で呼ばれ、子供たちなど身内から按司前(アジメー)と呼ばれた。按司家を指す場合は、御殿を付けて伊江御殿というふうに呼んだのは、前述の通りである。
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