投資と消費と資本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 02:31 UTC 版)
次の場合を考える。 消費 はじめA氏が100ドルを持っている。B氏がA氏から100ドルを借りる。B氏から受注したC氏が100ドル分の消費財を生産する。B氏は買った消費財を消費する。C氏はこの現金を貯蓄とする。一連の活動が終了した後は、A氏の100ドルの債権、B氏の100ドルの債務、C氏の100ドルの貯蓄で、経済全体の資本ストックの合計は当初の経済と変わらない。 投資 はじめA氏が100ドルを持っている。B氏がA氏から100ドルを借りる。B氏から受注したC氏が100ドル分の投資財を生産する。B氏はこの投資財(工場・機械とする)を買う。C氏はもらった現金を貯蓄とする。一連の活動が終了した後は、A氏の100ドルの債権、B氏の100ドルの債務と100ドルの工場・機械、C氏の100ドルの貯蓄で、経済全体の資本ストックの合計が当初と比べて100ドル分(工場・機械の分)増加している。 このように、投資活動は等量の貨幣が循環する中でも、生産した財の取引量(フロー)を増加させるだけでなく、経済に対して資本蓄積(ストック)をし財を増やす。 また、この投資は消費を抑え貯蓄したということでもあり、経済全体の貯蓄はそういう意味で重要である。
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