投獄経験に関して
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 07:03 UTC 版)
逮捕されて拘置所に送られたとき、「不覚にも一睡もできない拘置所で涙を流した。そのことが日ごろの『知性』などというものの頼りなさを思い切り私に自覚させた」といい、「軍隊経験に勝るとも劣らない深い人生についての経験」だったと述べた。 丸山は元々は、父と同じジャーナリスト志望で、東京帝国大学に残る気はなかったが、たまたま助手公募の掲示をみて応募したという。自身逮捕歴があり、マルクス主義に影響を受けた論文を書いて特高や憲兵の監視を受けていた人間を助手として雇うだけの度量が東大法学部にあるのなら、研究室に残ってもいい、と考えたらしい。当時の丸山の指導教授だった南原繁は、丸山の論文のそういう性格を見抜いたうえで、さらには丸山が自分の逮捕歴などを告白したのを聞いたうえで、丸山を助手に採用したのは、南原の本心が、丸山とは“思想の同志”的な位置にいたからである。
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