所従とは? わかりやすく解説

しょ‐じゅう【所従】

読み方:しょじゅう

家来従者

大国あまた給はって、子息朝恩にほこれり」〈平家・一〉

中世主人隷属し労働雑役従った下級従者下人

「この十余年妻子、—餓死させぬ」〈平治・中〉


所従

読み方:ショジュウ(shojuu)

中世隷属農民

別名 下人(げにん)


所従

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/26 08:15 UTC 版)

ナビゲーションに移動 検索に移動

所従(しょじゅう)とは中世の日本に存在した隷属身分の一。

概説

本来は「従者」の意味であり、貴人・武家・寺社・有力農民などに付属して、雑務労役を担い[1]、譲渡や相続の対象となった。同類身分として「下人」があり、「下人・所従」と総称されることが多いが、下人は「百姓下人」などと上層農民に付属する隷属民を指すのに対し、所従は「地頭所従」などと主に武家の隷属民を指すことが多かった。ただ、実際は明らかに下人と同一階層の身分を「所従」と呼ぶこともあり、用法に厳格な違いはなく混用されていた。

所従の中には一家を構えて自営耕作を行うものもおり、その身分的実態は一律ではなかった。系譜としては奈良時代以前の「家人(けにん)」の流れを引くものであり、主家へ累代一身専属するのが普通であった。武家に付随する所従は合戦において戦場に同行し、馬の口引き、敵の首担ぎなどの職責を担ったが、通常士分とは認められておらずその首を取っても手柄とは見なされなかった。

近世以降、所従の語は余り使われなくなり隷属民の呼称としては武家、農家にかかわらず下人の称が多く用いられるようになった。

脚注

  1. ^ 網野善彦『蒙古襲来(上)』小学館、1992年、P.103。

関連項目



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「所従」の関連用語

1
乏少 デジタル大辞泉
52% |||||

2
名主 デジタル大辞泉
52% |||||

3
ふた‐め・く デジタル大辞泉
36% |||||

4
眷属 デジタル大辞泉
36% |||||



7
14% |||||




所従のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



所従のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの所従 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS