急性HIV感染症の治療
【治療】 多くの患者では最初のHIVの爆発的複製で、HIV特異的なヘルパーT細胞をねらい撃ちになってしまい、やがてCTL(細胞傷害性T細胞)もいなくなってしまう。CTLが維持された場合が長期非進行者と考えられ、抗HIV薬なしでHIVの増殖は少なくCD4細胞数も長期間良好に保たれている。 「HIV急性感染のうちに強力な抗HIV療法を実施してCTLを温存できれば、長期非進行者を作ることができるのではないか。それなら感染初期に抗HIV薬を使い、やがて中止できるかもしれない。」という仮説が考えられた。実際には、治療中止後ある程度経過すると、ほとんどの患者でウイルス量は再上昇し、治療開始前の値に戻ってしまった。現状では研究目的や急速に進行する患者を除いて、急性感染期の積極的な治療は行われていない。

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