心的外傷後ストレス障害(PTSD)による悪夢
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 17:40 UTC 版)
「悪夢」の記事における「心的外傷後ストレス障害(PTSD)による悪夢」の解説
神経科学者によれば、強烈な恐怖の瞬間は、情動の神経回路に記憶としてくっきり刻まれると考えられている。集団で事件に会った子供の場合は、自分も間もなく死ぬのではないかといった不安をかきたてるような夢を見たり、夢を観るのが恐くて目を見開いたまま寝ようとするなどの変化が見られ、精神科医の間では心的外傷後ストレス障害(PTSD)の典型的な症状として知られている。 PTSDでの悪夢は「再体験症状」といい、トラウマとなった不快で苦痛な出来事がフラッシュバックとして夢の中に繰り返し現れることである。このような症状が1ヶ月以上続けばPTSDと診断される。 思弁的ではあるが、精神分析学者のジグムント・フロイトは憎むべき不快なはずである体験を反復再現させる戦争神経症(シェル・ショック)の悪夢について、「反復強迫(ヴィーダホールングスツバンク)」と名付けている(戦闘ストレス反応も参照)。ただ、「死の衝動」(死の本能)はあくまで彼の仮説である。
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