局所化環とは? わかりやすく解説

局所化環

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/28 18:55 UTC 版)

可換環」の記事における「局所化環」の解説

詳細は「環の局所化」を参照 環の局所化剰余環と対を成す概念で、剰余環 R/I がある種の元(もちろん I の元のこと)を零元にしてしまうものであるのに対し局所化ある種の元を可逆元にするもの(つまり、乗法逆元を環に追加する操作)である。具体的には、S を R の積閉集合(つまり、s, t ∈ S ならば st ∈ S を満たす)とするとき、R の S における局所化 S−1R は、任意の r ∈ R, s ∈ S に対す記号 r⁄s から成り、これらの対象がよく知られ有理数約分同様の一定の規則に従うものとして定められる実際有理数全体の成す環 Q の場合、これは Z の非零元全体の成す積閉集合における局所化になっている。Z の代わりに任意の整域でも同じことができて、局所化環 (R ∖ {0})−1R は R の商体呼ばれる。また S が固定した一つの元の冪全体からなる積閉集合のとき、それによる局所化Rf とも書く。

※この「局所化環」の解説は、「可換環」の解説の一部です。
「局所化環」を含む「可換環」の記事については、「可換環」の概要を参照ください。

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