少しずつ解消していく方法は履歴を必要とする
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/20 01:04 UTC 版)
「特異点解消」の記事における「少しずつ解消していく方法は履歴を必要とする」の解説
特異点を解消する自然な方法は、何らかの標準的な方法で選ばれた滑らかな部分代数多様体でのブローアップを繰り返すことである。これは次の問題に直面する。式x2 = y2z2の特異集合はy 軸と z 軸の直線の組である。ブローアップの中心として考えられる代数多様体は、原点とこの2つの軸の片方と特異集合全体(2つの軸)だけである。しかし、特異集合全体は滑らかではないため使うことができず、2つの軸のうち片方を選択するのは対称性のために標準的にならない。そのため原点でのブローアップからスタートすることになるが、そうすると元の特異点がまた生じてしまうため、先に進めない。 この問題の解決策は、原点でのブローアップが特異点の型を変えなかったとしても、2つの特異な軸の間の対称性を壊れ、わずかな改善があることである。これは、それらのうちの1つは前のブローアップでの例外因子であることによる。それゆえ、どちらか片方をブローアップすることが今度は許される。しかし、これを利用するには、解消の手続きでこれら2つの特異点を、局所的に同じであったとしても違うやり方で処理する必要がある。これは時に解消手続きに履歴を使うことでなされる。したがって、各ステップでのブローアップの中心は特異点のみに依存するのではなく、それを生成するために使われた前のブローアップにも依存する。
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