小原流とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > 小原流の意味・解説 

おはら‐りゅう〔をはらリウ〕【小原流】

読み方:おはらりゅう

生け花流派の一。明治45年(1912)盛り花創始した小原雲心によって、国風瓶花(くにぶりへいか)と名のり創設される


小原流

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/06 10:00 UTC 版)

小原流(おはらりゅう)は、日本いけばな流派である。

目黒雅叙園「いけばな×百段階段2018[1]での小原流家元小原宏貴によるフラワーアレンジメント(2018年11月)

概要

1895年明治28年)に池坊の門弟であった小原雲心(おはらうんしん)によって創始された(流のはじまりには諸説あるが、当欄では小原流により公式発表されている「雲心が盛花様式を考案した年」1895年を起点とする[2])。

1910年(明治43年)大阪府立博物場で花会をして『小原式国風(こくふう)盛花』を名乗り事実上池坊から独立した。流派が世に知られることとなったのは、1912年大正元年/明治45年)、第1回小原式国風盛花展を大阪・三越において開いたことに始まる。雲心が生み出した盛花(もりばな)は口の広い水盤に、剣山を置き、花を盛るようにいけるもので、これにより、従来の線的な表現のみならず、面を活かした多様な表現が可能となった。当時の伝統的ないけばな界の人々からは雲心独流、雲心流と風評され認められず、床の間に盛花をいけるのは長襦袢で人前にでるようなものであると辛辣な評価をする者もあった[3]。しかし、伝統的ないけばな界が受け入れなかった洋花を取り入れたり、雲心の盛花は日本の洋風化した生活には適し大衆には急速に受け入れられることとなる。

1916年(大正5年)正式に小原流と名乗る[4]小原雲心の跡を継いだ長男の二世家元小原光雲(おはらこううん)はデパートなど、あらゆる会場を使って展覧会を開き、当時の一般大衆に小原流いけばなを浸透させることに努めた[5]。また、伝統的いけばな界では個人対象に伝授する方法がとられていたが、集団的教授をする方法を取り入れ効率化をすすめ、男性が独占していた教授職を女性にも開放し近代化した。商人を志していたこともある光雲[6]は、経営の才覚に優れ、「いけばなはソロバンなり」との名言を残した[7]

現在、一般財団法人小原流の形態をとり、日本全国に144支部、国外に100支部以上を有する。

目黒雅叙園「いけばな×百段階段」

ギャラリー

歴代家元(在任期間)

関連施設

  • 豊雲記念館 - 小原豊雲の顕彰施設、旧小原流芸術参考館

関連人物

  • 小原規容子(四世家元夫人) - 一般財団法人小原流 代表(理事長)[8]
  • 小原稚子(三世家元長女) - 小原流最高顧問、四世家元他界後、2010年まで家元代行として従事 2023没
  • 小原(長瀬)紗容子(四世家元長女) - 一般財団法人小原流 理事[8]

関連項目

脚注

  1. ^ ファッションプレスホームページ・「いけばな×百段階段2018」目黒・ホテル雅叙園東京で、57流派が週替わりでいけばなを展示
  2. ^ 小原流史 上巻 小原流史編纂実行委員会刊 p303 小原流年譜・年表
  3. ^ 小原流史 p171
  4. ^ ブリタニカ国際大百科事典『小原流』 - コトバンク
  5. ^ 小原流いけばな基礎花型教本 小原豊雲・著 小原流出版事業部刊 p41 小原流のあゆみ
  6. ^ 歴代家元のご紹介小原流公式HP
  7. ^ 華道家平こま歴史が眠る多磨霊園
  8. ^ a b 一般財団法人小原流公益法人データベースシステムNOPODAS

外部リンク



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「小原流」の関連用語

小原流のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



小原流のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの小原流 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS