対称性・反対称性・交代性とは? わかりやすく解説

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対称性・反対称性・交代性

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/07/27 23:02 UTC 版)

多重線型写像」の記事における「対称性・反対称性・交代性」の解説

写像 f ∈ L k ( E ; F ) {\displaystyle f\in L_{k}(E;F)} が 対称的 (symmetric) であるとは、2つベクトル交換して結果変わらないことをいう: f ( x 1 , … , x k ) = f ( x 1 , … , x i − 1 , x j , x i + 1 , … , x j − 1 , x i , x j + 1 , … , x k ) . {\displaystyle f(x_{1},\dots ,x_{k})=f(x_{1},\dots ,x_{i-1},x_{j},x_{i+1},\dots ,x_{j-1},x_{i},x_{j+1},\dots ,x_{k}).} 反対称的 (antisymmetric) であるとは、2つベクトル交換する得られる結果符号逆になることをいう: f ( x 1 , … , x k ) = − f ( x 1 , … , x i − 1 , x j , x i + 1 , … , x j − 1 , x i , x j + 1 , … , x k ) . {\displaystyle f(x_{1},\dots ,x_{k})=-f(x_{1},\dots ,x_{i-1},x_{j},x_{i+1},\dots ,x_{j-1},x_{i},x_{j+1},\dots ,x_{k}).} 交代的 (alternating) であるとは、2つベクトルが同じであるとき結果が 0 になることをいう: [ ∃ i ≠ j , x i = x j ] ⟹ f ( x 1 , … , x k ) = 0. {\displaystyle [\exists i\neq j,x_{i}=x_{j}]\implies f(x_{1},\dots ,x_{k})=0.} 明らかに交代多重線型写像反対称である。逆に反対称多重線型写像標数 2 でないとき交代標数 2 のときは対称になる。反対称性のことを交代性と呼ぶこともしばしばある。より一般に文字 {1, …, k} の置換の成す対称群 S k {\displaystyle {\mathfrak {S}}_{k}} の Lk(E; F) への作用S k × L k ( E ; F ) → L k ( E ; F ) : ( σ , f ) ↦ σ f ( x 1 , … , x k ) = ( x σ ( 1 ) , … , x σ ( k ) ) , {\displaystyle {\mathfrak {S}}_{k}\times L_{k}(E;F)\to L_{k}(E;F)\colon (\sigma ,f)\mapsto \sigma f(x_{1},\ldots ,x_{k})=(x_{\sigma (1)},\ldots ,x_{\sigma (k)}),} 即ち k-重線型写像の k 個の引数置換として定める(σ(τf) = (στ)f となることに注意せよ)とき、f ∈ Lk(E; F) が 対称であるとは、∀σ に対して σf = f となること; 反対称であるとは、∀σ に対して σf = sgn(σ)f となること と述べられる。ここに sgn(σ) は置換 σ の符号である。 逆にS k {\displaystyle {\mathfrak {S}}_{k}} の作用平均化を行うことにより、対称化作用素 S : f ↦ S f := ∑ σ ∈ S k σ f {\displaystyle S\colon f\mapsto Sf:=\sum _{\sigma \in {\mathfrak {S}}_{k}}\sigma f} および反対称化作用素 A : f ↦ A f := ∑ σ ∈ S k sgn ⁡ ( σ ) σ f {\displaystyle A\colon f\mapsto Af:=\sum _{\sigma \in {\mathfrak {S}}_{k}}\operatorname {sgn} (\sigma )\,\sigma f} を定めれば、任意の k-重線型写像 f を対称化 Sf および反対称化 Af することができる。しばしばこれらの作用素冪等あるようにするために、k! で割る文献もある(が、それは正標数の体では常に可能とは限らない)。

※この「対称性・反対称性・交代性」の解説は、「多重線型写像」の解説の一部です。
「対称性・反対称性・交代性」を含む「多重線型写像」の記事については、「多重線型写像」の概要を参照ください。

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