家事調停の人類学・社会学(総論)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 04:00 UTC 版)
「家事調停」の記事における「家事調停の人類学・社会学(総論)」の解説
前述のとおり調停には長い歴史と膨大な実践例があるにもかかわらず、20世紀前半頃まで、調停が人類学や社会学のような経験科学的研究の題材となることは珍しかった。 1960年代から1970年代にかけて、グルックマン Gluckman, Max. がバロツェランド(北ローデシア)で行ったロジ族による紛争解決の研究、ネーダー Nader, Laula. がメキシコで行ったサポテコ族による紛争解決の研究、ギュイベール Gulliver, Philip Hugh. がタンザニアで行ったヌデンデウリの紛争解決の研究が刊行され、1990年代には、アウグスバーガー Augsburger, David. が旧ザイールで行った、イトゥリの森に住むピグミーをウガンダ・ケニア・スーダンの山岳地帯に住む人々と対比し、アンダマン諸島の人々とアメリカインディアンのズニ族とを対比した研究、アブルッチ Avruch, Kevin. が行ったヌエル族による紛争解決の研究が刊行された。 アジアを舞台にした人類学的研究としては、マレーシアの家事紛争解決過程を紹介した桑原(2009年)があるほか、ジェンダー論に基づく関心に重きを置いているが、バングラデシュの家事紛争解決過程を紹介した池田(2017年)がある。日本の家事調停に関する記述的研究としては、原田の仕事 を挙げることができる。
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