実家じまい
別表記:実家仕舞い
「実家じまい」とは、実家(親の住む家)を処分することを指す。特に、相続問題や空き家問題を未然に防ぐため、子が両親の生前に実家を手放したり解体したりする場合を指して用いられることが多い。とはいえ、両親の没後に空き家となった実家を処分する場合を指すこともある。
現代では、子どもが遠方に家庭を構え、実家を引き継ぐ意思を持たないケースが増えている。その結果、両親の他界や介護施設への入居、利便性の高い物件への転居などを機に、実家が空き家となりやすい。空き家は手入れされず荒廃が進む一方で、固定資産税などの維持負担が相続者にのしかかる。相続者が複数いる場合や権利関係が不明瞭な場合には、処分が困難になることもある。こうした問題を防ぐため、あらかじめ実家を処分しておこうという考え方が「実家じまい」であるといえる。
実家が僻地にある場合や親が高齢化している場合、子どもの元に親を呼び寄せて同居する、またはバリアフリー化された利便性の高い住宅に転居させるといった方法が検討されることも多い。
「実家じまい」は「家じまい」と呼ばれることもあるが、それぞれ別の概念として区別されることもある。区別される場合、「実家じまい」は「子どもが主体となって親の実家を処分する」場合を指し、「家じまい」は「親自身がいわゆる終活の一環として自らの住まいを整理する」場合を指す。
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