実例ートラファルガーの海戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 01:58 UTC 版)
「ランチェスターの法則」の記事における「実例ートラファルガーの海戦」の解説
トラファルガーの海戦においてネルソン提督率いるイギリス海軍40隻はフランス・スペインの連合海軍46隻と戦い、船が少ないはずのイギリス側が勝利を収めた。この勝利の肝になったのは、ネルソン提督による戦術で、それは敵の中央と後衛に攻撃を加えることで敵艦隊を2つに分断し、個々に撃破するというものであった佐藤84(p88)。よってトラファルガーの海戦をクープマン分析に沿って解析することができる。 より詳しく言うと、ネルソン提督は自軍の40隻を32隻の主要戦列と8隻の補助戦列に分割し、この主要戦列が敵艦隊を23隻ずつの2グループに分割した。よって自軍の側も2つの戦列に分割されているため、前述のクープマン分析をそのまま適応することはできないが、類似した分析を行うことにより、海戦終了時にネルソン提督の側が 32 2 + 8 2 − 23 2 − 23 2 ≈ 5 {\displaystyle {\sqrt {32^{2}+8^{2}-23^{2}-23^{2}}}\approx 5} (隻) 残して勝利することを導くことができる佐藤84(p89)(交換比Eが1の場合。ただし実際にはイギリスの方が海軍技術は優れていたと言われている佐藤84(p89))。 実際の海戦では事前に立てた戦術とは異なり、主要戦列は27隻であったなどの差異があるため佐藤84(p90)、上記の解析結果をそのまま信用することはできないが、ネルソン提督側の勝利を説明する一助にはなるであろう。
※この「実例ートラファルガーの海戦」の解説は、「ランチェスターの法則」の解説の一部です。
「実例ートラファルガーの海戦」を含む「ランチェスターの法則」の記事については、「ランチェスターの法則」の概要を参照ください。
- 実例ートラファルガーの海戦のページへのリンク