定圧熱量計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2021/04/17 11:50 UTC 版)
定圧熱量計とは一定大気圧のもとで溶液中の反応にともなうエンタルピー変化を測定するための装置。 コーヒーカップ熱量計と呼ばれるものがその一例である。大小2つの発泡スチロール製カップを入れ子にしてふたをかぶせ、ふたに開けた2つの穴から温度計と撹拌棒を差し込む。内側のカップに量の分かっている溶質（水など）を入れ、反応によって生じた熱を溶質に吸収させる。外側のカップは反応が起きる間熱を遮断する。このとき C p = W Δ H M Δ T {\displaystyle C_{p}={\frac {W\Delta H}{M\Delta T}}} ただし C p {\displaystyle C_{p}} = 定圧比熱 Δ H {\displaystyle \Delta H} = 溶液のエンタルピー変化 Δ T {\displaystyle \Delta T} = 温度変化 W {\displaystyle W} = 溶質の質量 M {\displaystyle M} = 溶質の分子量 である。 このように単純な熱量計では反応過程で圧力（大気圧）が一定に保たれるため定圧熱量計とみなされる。定圧熱量計は溶液中で起きるエンタルピー変化（定圧条件下では熱と等しい）を決定するために用いられる。
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