宇宙線の影響を調査する動物実験
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 03:53 UTC 版)
「アポロ17号」の記事における「宇宙線の影響を調査する動物実験」の解説
17号では、宇宙線が生体に与える影響を調査するための動物実験 (biological cosmic ray experiment, BIOCORE) が行われた。この実験では頭皮の下に放射線測定器が埋め込まれた5匹のポケット・マウス (学名Perognathus longimembris) が宇宙に連れて行かれた。 このネズミが選ばれたのは、観察が容易で、身体が小さくて体重も軽く、隔離された状況 (飛行中に水を与える必要がなく、汚物が充満したような状況にも耐えることができた) に保つことができ、環境的なストレスに耐える能力があったからである。飛行終了までに4匹が生き残ったが、1匹については死因は不明である。 4匹は後の研究で頭皮と肝臓に病変があるのが発見されたが、双方に関連性は見られず、宇宙線の影響によるものではないと考えられた。また網膜と内臓には何の異常も見られなかった。脳については17号の科学的中間報告書が発表されたときはまだ解剖されていなかったが、その後の研究では特に影響は見られなかった。
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