宇宙塵観測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/04 00:48 UTC 版)
MUSESシリーズは基本的に工学実験機であるが、科学衛星として宇宙探査にも活用されている。ひてんはミュンヘン工科大学との共同ミッションである宇宙塵カウンタが搭載された言わば惑星間空間探査機でもあり、地球-月間とその周辺の宇宙空間を多様な軌道で航行しながら宇宙塵の分布を観測した。ひてんの宇宙塵カウンタはミュンヘンの名をとった "Munich Dust Counter" と呼ばれるもので、MDCと略される。なお火星探査機のぞみのダスト計測器もMDCであるが、こちらは "Mars Dust Counter" の略である。追加ミッションでは月公転軌道において月と地球とのラグランジュ点 L4 、L5 の周囲を通過したため、トロヤ衛星に相当する星間塵の発見が期待されたが、有意なダスト増加は特に見られなかった。ひてんでの調査は回数が少ないため最終的な結論ではないとされたが、もともとコーディレフスキー雲のような例を見ても観測成功例が少なく、その存在が疑われている。
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