姫川第三ダムとは? わかりやすく解説

姫川第三ダム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/09/29 10:54 UTC 版)

姫川第三ダム
所在地 長野県北安曇郡小谷村
位置 北緯36度48分51秒 東経137度54分29秒 / 北緯36.81417度 東経137.90806度 / 36.81417; 137.90806
河川 姫川水系姫川
ダム湖
ダム諸元
ダム型式 重力式コンクリートダム
堤高 8.6 m
堤頂長 79.0 m
堤体積
流域面積 km²
湛水面積 ha
総貯水容量 96,000 m³
有効貯水容量 - m³
利用目的 発電
事業主体 中部電力
電気事業者 中部電力
発電所名
(認可出力)
姫川第三発電所
(12,100kW)
施工業者
着手年/竣工年 1953年/1955年
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姫川第三ダム(ひめかわだいさんダム)は、長野県北安曇郡小谷村一級河川姫川水系姫川に建設されたダム。高さ8.6m重力式コンクリートダム)で、中部電力発電用ダムである。同社の水力発電所・姫川第三発電所に送水し、最大12,100kw電力を発生する。

歴史

戦後、姫川上流域の水力発電所を継承した中部電力は、1953年昭和28年)に姫川第三発電所の建設に着手した。これは旧・安曇電気1935年(昭和10年)に運転を開始した姫川第二発電所の下流、大網発電所(電気化学工業)との間に建設するものである。もともと安曇電気が建設を計画したものであったが、未着手のまま日本発送電を経て中部電力へと引き継がれた。当時、中部電力は電力不足を解消するべく発電所の建設を急いでおり、姫川第三発電所のように短期間で完成が見込まれる地点から優先的に進めていた。

姫川は糸魚川静岡構造線上を流れるとあって、発電所の建設にあたり断層地すべり、豪などの問題に直面しながらも、1955年(昭和30年)7月9日に完成した。最大出力は運転開始当時11,500kwであったが、2001年(平成13年)に現在の12,100kwへと増加している。

なお、姫川第二発電所から大網発電所の間には水力発電に利用できる標高差が90mあり、姫川第三発電所は上流側55mのみを利用している。残された下流側35mについては黒部川電力によって開発され、1982年(昭和57年)に北小谷発電所として完成した。姫川第三発電所のときと同様に地質上の問題が多く、工事中に断層が発見されたことから設計変更を余儀なくされるなど難工事であった。

周辺

国道148号道の駅小谷から松本市方面に向かって進むと、(小谷大橋)を渡って間もなく水圧鉄管道路を横切っている。の斜面を下る鉄管の先に見える施設が姫川第三発電所である。これを通過し『小谷温泉口』交差点を右折すると、取水元の姫川第三ダムに到着する。ダム湖には姫川橋が架かり、渡った先にはJR大糸線中土駅がある。付近には姫川第二発電所がある。

関連項目

参考文献

  • 宮城第一発100周年記念誌編集委員会編『安曇野に電気が灯って100年』中部電力、2004年。




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