天国に結ぶ戀とは? わかりやすく解説

天国に結ぶ恋

作者三島由紀夫

収載図書三島由紀夫短篇全集
出版社新潮社
刊行年月1987.11

収載図書決定版 三島由紀夫全集 17 短編小説
出版社新潮社
刊行年月2002.4


天国に結ぶ恋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 16:18 UTC 版)

天国に結ぶ恋
映画の一場面
監督 五所平之助
脚本 伏見晃
出演者 竹内良一
川崎弘子
主題歌 「天国に結ぶ恋」
歌:徳山璉四家文子
撮影 小原譲治
製作会社 松竹蒲田撮影所
公開 1932年6月10日
製作国 日本
言語 日本語
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天国に結ぶ恋』(てんごくにむすぶこい)は、坂田山心中事件を題材に五所平之助が監督した1932年(昭和7年)公開の松竹映画。また、徳山璉四家文子が歌った同名の主題歌

概要

公開は坂田山心中事件からおよそ1か月後となる1932年6月10日。監督の五所によれば13日間程度で撮影を終えたという[1]。当時、『伊豆の踊り子』の制作を考えていた五所は、たまたま旅行中に事件のことを知り、まもなく会社から「すぐ帰れ」との連絡を受けた[1]。旅行を切り上げ、会社にて映画化する旨を聞いた翌日、五所らロケ隊は主演の竹内良一川崎弘子を連れて大磯を訪れる。心中の現場に花を捧げたうえで宣伝のためのスチール写真を数多く撮影した[1]。五所は「映画としては大変キワモノであったため本当はやりたくなかったが、会社から仕事を仰せつかったため引き受けた」と当時の心境を語った。「なんだか自分の所へ来そうな気がしていた」とも述べている[1]

ストーリーは話題となった心中事件を題材としている。しかし、“おぼろ月夜に死体愛撫”と新聞紙上を賑わせた死体盗難の猟奇的部分にはいっさい触れず、松竹の看板スターによるロマンチックメロドラマに仕立てられた。事件発生翌月の公開もあってか、3週続映のヒットを飛ばした。伴奏や主題歌のみをタイトルにかぶせ聞かせるという、トーキーへの過渡期に流行したサウンド版形式にて上映。歌を聞いた全国の女性が涙したという[2]

映画を鑑賞しながら映画館の中で自殺を図る人が出たり、後追い心中が続発。「困ったことになった」と頭を抱える五所のもとには、映画による悪影響であるとしてその責任を問う内容の投書が数多く寄せられた[3]。また、地方においては検閲後に上映禁止に踏み切った県もある[3]。一方の五所は、本作のヒットを予感しており、つぶれかけの映画館が再起した話をたくさん耳にした。五所自身は次回作『恋の花咲く 伊豆の踊子』を好条件で撮影できたという[1]

世の中がエロ、グロ、ナンセンス政党政治の腐敗に伴うテロ事件などと、騒然としていましたね。そんな中で、何か死よりも清いものに対する憧れのようなものがあり……この事件もとにかくロマンチックな映画にしようと、その二人の純情な清い恋をうたいあげる、ということで作りました。ほかでかなりリアリスチックな映画に仕立てた所もありましたが、それはあまり受けなかったようです。私どものが受けて、その主題歌が今でも歌われているというのは、やはり清くロマンチックに作ったからだという気がしますね。 — 五所平之助、『証言 私の昭和史 1』

キャスト

スタッフ

主題歌

「天国に結ぶ恋」(歌・徳山璉四家文子 作詞・柳水巴(西條八十) 作曲・林純平(松平信博))ビクターレコードより発売。

脚注

  1. ^ a b c d e 東京12チャンネル報道部編『証言 私の昭和史 1』學藝書林、1969年、206頁。
  2. ^ 遠藤憲昭編『流行歌と映画でみる昭和時代Ⅱ』国書刊行会、1986年、65頁。
  3. ^ a b 東京12チャンネル報道部編『証言 私の昭和史 1』學藝書林、1969年、208頁。

外部リンク


天国に結ぶ戀

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大越孝太郎」の記事における「天国に結ぶ戀」の解説

ガロ2002年7月号にて第2部第1話発表したものの『ガロ』が同年休刊した事により中断余儀なくされる2003年、「九龍誌上再開目処が立つも同誌5号急遽取り止めになった事がアナウンスされた。

※この「天国に結ぶ戀」の解説は、「大越孝太郎」の解説の一部です。
「天国に結ぶ戀」を含む「大越孝太郎」の記事については、「大越孝太郎」の概要を参照ください。

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