外部半直積
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/09/10 08:01 UTC 版)
G を正規部分群 N と部分群 H の(内部)半直積であるとする。Aut(N) を N のすべての自己同型からなる群とする。次で定義される写像 φ: H → Aut(N) は群準同型である。φ(h) = φh, ただしすべての h ∈ H と n ∈ N に対し、φh(n) = hnh−1.(N は G の正規部分群であるから hnh−1∈N であることに注意。)N, H, φ の三つ組は以下で示すように G を同型の違いを除いて決定する。 2つの群 N と H(与えられた群の部分群である必要はない)と群準同型 φ: H → Aut(N) が与えられると、次のように定義される、φ に関する N と H の(外部)半直積と呼ばれる新しい群 を構成することができる。 集合としては、 はデカルト積 N × H である。 の元の乗法は、準同型 によって決定される。演算は n1, n2 ∈ N と h1, h2 ∈ H に対して によって定義される である。 これは群を定め、単位元は (1N, 1H) で、(n, h) の逆元は (φh−1(n−1), h−1) である。対 (n, 1H) 全体は N と同型な正規部分群をなし、対 (1N, h) 全体は H に同型な部分群をなす。群全体はこれら2つの部分群の内部半直積になっている。 逆に、群 G と正規部分群 N と部分群 H が与えられていて、G のすべての元 g が一意的に g = nh, ただし n ∈ N, h ∈ H, の形に書けるとしよう。φ : H → Aut(N) を φ(h) = φh、ただしすべての n ∈ N,h ∈ H に対して これは上の写像が確かに同型であることを示しておりまた の乗法の規則の定義の説明もしている。 直積は半直積の特別な場合である。これを見るためには、φ を自明な準同型、すなわち H のすべての元を N の恒等自己同型に送るものとしよう。すると は直積 である。
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