壊れたエスカレーター現象
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壊れたエスカレーター現象(英語: Broken escalator phenomenon)とは、脳の予測と実際の挙動との感覚の不一致によって違和感やめまいを感じる現象である。
普段は動いているエスカレーターにしか乗らない人が、止まっているエスカレーターに乗る際に躓いたり、めまいを感じたりする現象である[1]。即ち、普段動いているものに乗ろうとするときと同じ感覚で、止まっているものに乗るため起こる現象である。
エスカレーターが止まっていることを認識しているにも関わらず、脳はいつも通りにエスカレーターは動いていると認識し、動いているエスカレーターに乗るように身体を制御する。このことにより、脳における予測・判断手続き記憶が分離していることがわかる。
壊れたエスカレーター現象は、普段は動いているエスカレーターの上に乗るときに体を安定させるように脳が体を制御させている結果起こる現象であり、その現象を英語では「locomotor after effect」と呼ぶ。 この現象には学術的・科学的な調査・研究もされており、アドルフォ・ブロンスタイン及びレイモンド・レイノルズが2003年に実験を行い、この効果が検証された。その後、ブロンスタインらがこの実験の追実験を行った。
関連項目
参考文献
- ^ Reynolds, R. F.; Bronstein, A. M. (2003). “The broken escalator phenomenon. Aftereffect of walking onto a moving platform”. Exp. Brain Res. 151 (3): 301–308. doi:10.1007/s00221-003-1444-2. PMID 12802549.
壊れたエスカレーター現象
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「エスカレーター」の記事における「壊れたエスカレーター現象」の解説
壊れたエスカレーター現象(英: broken escalator phenomenon)は、停止したエスカレーターに乗るとバランスを崩したりめまいや違和感が生じてしまう現象で、ウォーカー効果とも呼ばれる。通常に歩いている時は脳が無意識的にコントロールしており、稼働中のエスカレーターに合わせた動きをするが、停止した状態でも無意識に稼働中のエスカレーターに合わせた動きをしてしまうのが原因だといわれる。普通の階段でも見た目をエスカレーター風に変えると同様の現象がでる。
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