固定結合の細胞接着分子
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/18 16:14 UTC 版)
「細胞接着分子」の記事における「固定結合の細胞接着分子」の解説
固定結合は、細胞を他の細胞や細胞外マトリックスに固定させる結合装置で、結合装置を細胞の内側から支える細胞骨格の種類で2つに分類できる。この2種類の固定結合は、それぞれ「細胞-細胞接着」と「細胞-基質接着」に細分化される。 なお、固定結合は、結合が永続的に“固定”しているという意味ではない。ここでの“固定”は「anchoring」、つまり、“錨をおろす”固定であって、錨を上げて、動くことが可能な“固定”である。細胞は状態に応じて結合を外し(錨を上げて)、動く。 接着結合:細胞-細胞カドヘリン(cadherin) 免疫グロブリンスーパーファミリー(immunoglobulin superfamily:IgSF)ICAM(intercellular adhesion molecule)(テレンセファリン telencephalin) ネクチン(nectin) PECAM-1(platelet endothelial cell adhesion molecule、CD31) (VCAM-1)(vascular cell adhesion protein 1、VCAM-1、CD106) 接着結合:細胞-基質膜貫通タンパク質インテグリン(integrin) サルコグリカン(sarcoglycan) βジストログリカン(β-dystroglycan) 細胞外マトリックス:タンパク質フィブロネクチン(fibronectin) ラミニン(laminin) ビトロネクチン(vitronectin) コラーゲン(collagen) テネイシン(tenascin) フィブリノゲン(fibrinogen) オステオポンチン(osteopontin) ネトリン(netrin) トロンボスポンジン(thrombospondin) エンタクチン(entactin) αジストログリカン(α-dystroglycan) 細胞外マトリックス:プロテオグリカン(proteoglycan)アグリン(agrin) アグレカン(aggrecan) シンデカン(syndecan) ニューロカン(neurocan) バーシカン(versican) ブレビカン(brevican) 接着斑(デスモソーム、desmosome):細胞-細胞デスモグレイン(desmoglein)(カドヘリンSF) デスモコリン(desmocollin)(カドヘリンSF) コルネオデスモシン(corneodesmosin) 半接着斑(ヘミデスモソーム、hemidesmosome):細胞-基質ラミニン(laminin)332:細胞外マトリックスタンパク質 インテグリン(integrin)α6β4:膜貫通タンパク質(transmembrane protein) BP180(XVII型コラーゲン):膜貫通タンパク質(transmembrane protein) CD151(テトラスパニン、tetraspanin):膜貫通タンパク質(transmembrane protein)
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