呼吸困難のマネジメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/11 10:12 UTC 版)
第一に気道確保と酸素投与を行う。意識障害など他の挿管の適応があれば、躊躇なく挿管をする。酸素投与でSpO2が90%台となるようにする。酸素投与、気道確保ができたら、呼吸困難の原因精査を行う。診断の目星があれば、それに対する治療を行う。これによって挿管を回避できることもある。特に重要なのは上気道閉塞を否定することである。治療への反応をみて、挿管を回避できるのか、できないのかを判定する。回避できなければこの時点で気管内挿管を行う。回避できるのであれば酸素マスク、あるいはBIPAPにて経過観察とする。挿管の目安としては、酸素マスクにてSpO2<90%(酸素解離曲線でSpO2 90%はPaO2 60mmHgに相当する)ならば挿管とするのが一般的である。これ以下では末梢細胞への酸素供給が不足し嫌気的代謝となる可能性がある。血液ガス分析で代謝性アシドーシスとなっていれば、すでに末梢の酸素不足が起こっている可能性がある。
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