呼吸保護具

原子力防災基礎用語集

呼吸保護具

汚染された空気の吸入抑制の観点から使用される防護具に呼吸保護具があり、呼吸保護具は大きく三つに分類される。 （1）浄気式呼吸保護具 　　口と鼻の部分のみをカバーする半面マスク、顔全体をカバーする全面マスクなど肺力によって作業環境の空気をマスクに取付けた粒子用フィルタ（カートリッジ）あるいは吸収缶（キャニスタ）でろ過しながら呼吸するものである。小型、軽量で使用が大変簡単であり、個人に配布されて使用される頻度が大きい。 （2）自給式呼吸保護具 　　通常空気呼吸器と呼ばれるものが多く用いられ、ボンベに充填した圧縮空気を全面マスクを通して呼吸するものである。火災や酸欠雰囲気での活動に最も適した呼吸保護具である。 （3）空気供給式呼吸保護具 　　空気汚染の心配のない区域から清浄な空気を加圧ホースを通して全面マスク、フード、ブラウスやスーツ（換気加圧服）内に給気するものである。換気加圧服は最も防護効果が大きいものの一つであり、高濃度汚染雰囲気での比較的長時間の作業を安全に行うために使用される。