名種牡馬ザナボブ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 17:05 UTC 版)
ザナボブ(The Nabob)は1849年にイギリスのハンプトンコート王室牧場で生産された。 ザナボブの競走成績は26戦して6勝、主な勝鞍はチェスターフィールドカップ(4歳時)で、このほか多くの競走で入着した。入着したなかで代表的なものは、アスコット金杯での2着(優勝馬は三冠馬ウェストオーストラリアン)である。 ザナボブはイギリスで短期間種牡馬として使われ、アスコット金杯を勝ったルピー(Rupee)を出した。1857年にフランスに輸出され、マンシュ県(Manche department)のマルタンヴァ(Martinvast)で繋養された。 3万フランでアルチュール・ド・シークラー(Arthur de Schickler)男爵に購入されるとすぐに、産駒からショワジールロワ(Choisy le Roi、1862年リュパン賞優勝)やスズラン(Suzerain、1868年フランスダービー優勝)が登場した。ザナボブの産駒でフランスダービーを勝ったのは、このショワジールロワを含めて5頭出た。 産駒で最も有名なのは、1860年生まれのボワルセル(Bois-Roussel、※1935年生まれのボワルセルとは同名異馬)とヴェルムート(Velmouth)である。ボワルセルは1864年にリュパン賞とフランスダービーを勝ち、ヴェルムートはパリ大賞典でイギリスダービー馬を破って歴史的な勝利を挙げた。両馬の馬主は、ド・シークラー男爵のライバルのアンリ・デルマーレ(Henri Delamarre)だった。
※この「名種牡馬ザナボブ」の解説は、「ノアイユ賞」の解説の一部です。
「名種牡馬ザナボブ」を含む「ノアイユ賞」の記事については、「ノアイユ賞」の概要を参照ください。
- 名種牡馬ザナボブのページへのリンク