同時代の批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/04 13:58 UTC 版)
全ての芸術家が入会を義務づけられていた帝国造形芸術院に対しては、素人やディレッタントが受け入れられていることや芸術家への政治的支援が疎かにされていることに対して同時代芸術家の間から不満の声が上がっていた。芸術院に満ちていた好事家的雰囲気については、多くの芸術家から、「まったく技術的な素養がなく、マッチ箱さえ正しく描写できない」素人と同列に扱われることに対して批判が高まり、全芸術家を会員としてしまうことで無能な芸術家まで職を認められることになり、文化水準の低下をもたらすとの警鐘が鳴らされ、入会資格制限の必要性が訴えられた。しかし、芸術の商業化と大衆化によって、ドイツ的芸術をプロパガンダ的性格と絡めて広く国民に根付けることを是としたナチスは、そうした訴えに耳を貸すことはなかった。
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