可能性のある標本
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 21:14 UTC 版)
スピノサウルスに属する可能性のある標本がケニアから報告されている。 シギルマッササウルスをスピノサウルスのジュニアシノニムと考える研究者もいる。イブラヒムらは2014年にシギルマッササウルスの標本を S. aegyptiacus に再分類し、またスピノサウルスBをネオタイプとした。これは他の論文の結論に従い、S. maroccanus を疑問名と考えたためである。2015年のシギルマッササウルスの再記載はこの結論を否定し、有効な属と見なしている。この結論は2018年にアーデンらが支持した。アーデンらはシギルマッササウルスを独立した属としつつ、スピノサウルスに非常に近縁な属として扱い、2属を合わせたスピノサウルス族を提唱した。 Symth et al. (2020) ではケムケム層群(英語版)のスピノサウルス亜科が評価され、ブラジルのスピノサウルス亜科であるオキサライアに S. aegyptiacus のジュニアシノニムの可能性があるとされた。これはオキサライアに分類された標本の観察に基づいて、オキサライアの固有派生形質がスピノサウルスにも当てはまると判断して提唱された。今後の研究で裏付けられれば、"S. aegyptiacus" がより広範囲で分布していたことになり、この時期の南アメリカとアフリカの動物相の交流を裏付けることになる。さらに、この研究はスピノサウルスとシギルマササウルスが同属であることを示している。
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