古典統計と量子統計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/17 06:23 UTC 版)
統計力学で対象とする力学系が、古典力学に基づく場合は古典統計力学、量子力学に基づく場合は量子統計力学として大別される。 力学系の状態の集合である標本空間 Ω は、古典論では正準変数により張られる位相空間であり、量子論では状態ベクトルにより張られるヒルベルト空間である。また、物理量 O は古典論では位相空間上の関数であり、量子論では状態ベクトルに作用するエルミート演算子である。 古典論においては位相空間の測度は、1対の正準変数 dp dq ごとにプランク定数 h で割る約束で、状態に対する和が ∑ ω ∈ Ω → 1 h f ∫ d f p d f q {\displaystyle \sum _{\omega \in \Omega }\to {\frac {1}{h^{f}}}\int d^{f}p\,d^{f}q} で置き換えられる。ここで f は力学的自由度であり、3次元空間の N-粒子系であれば、f = 3N である。 量子論においては、量子数の組 ni の和 ∑ ω ∈ Ω → ∑ n 1 ∑ n 2 … ∑ n f {\displaystyle \sum _{\omega \in \Omega }\to \sum _{n_{1}}\sum _{n_{2}}\dots \sum _{n_{f}}} で置き換えられる。
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