友人Aと友人Bの会話
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 20:13 UTC 版)
「上伊那地域の方言」の記事における「友人Aと友人Bの会話」の解説
A、Bは友人同士。ともに年配の男性。朝、AがBを起こすところから始まる(出典:)。 共通語訳 A:おい、早く起きろ。もうじき夜が明けるぞ。 B:ううん。なんだ。まだ暗いじゃないか。出掛けるまで2時間もあるじゃないか。 A:何を言っているんだ。もう1時間しかないぞ。お前の時計は遅れているに違いない。 B:なぜそんなに急ぐんだ。ゆうべはあのように遅くまで起きていただろう。 A:早くしないと昼までには町につけないぞ。 B:眠たくて起きられないんだ。もう少し寝かせておいてくれ。 A:きのうは何も支度をしてないんだろう?まだかばんに詰めたりいろいろなことをしなければならないではないか? B:それもそうだ。 A:7時のバスに乗らないと、大変なことになるぞ。早く起きないか。 B:しょうがないなあ。じゃあ、起きることにするか。 A:早くしろ。僕はいつでも出掛けられるぞ。 B:きのうのうちに用意しておかなかったのは確かに間違いだった。 A:文句を言ってないで早く起きろ。 辰野町小野(明治25年生まれ男性、1975年収録) A:やい。はやく おきろ。へー じき よか° あけるぞ。 B:んーん。なんだ。まだ くれーじゃ(ー) ねーか。でかけるまでにゃー にじかんも あるじゃ(ー) ねーか。 A:なにょー こいてるだ。へー いちじかんしか ねーぞ。てめ(ー)の とけ(ー)わ おくれてるに ちげーねー。 B:なんで そんねに いそぐだ。ゆんべなー あのくに おそくまで おきてたずらー? A:はやく しね(ー)と ひるまでにゃー まちー つけねーぞ。 B:ねぶったくて おきられねーだ。もーちっと ねかしといとくりょ。 A:きのーなー なんにも よーいして ねーずら?まだ かばんえ つめたりなんか いろんな ことー しにゃー ならねーじゃ ねーか。 B:それも そーだ。 A:ひちじの ぱすえ のらね(ー)と えれー ことん なるぞ。はやく おきねーか。 B:しょーねーなー。ほいじゃー おきることに しるか。 A:はやく しろ。おらー いつでも でかけられるぞ。 B:きのーなの いとに よーいして おかなんだなー たしかに まちげーだった。 A:もんく いってなんで はやく おきろ。 伊那市長谷溝口(明治39年生まれ、40年生まれ男性、1975年収録) A:やい。はやく おきろ。へー じき よか° あけるぞ。 B:んーん。なんだ。まんだ くれーじゃー ねーか。でかけるまでにゃー にじかんも あるじゃー ねーか。 A:なにょー こいてるだ。へー いちじかんしゃー ねーぞ。おめーの とけーわ おくれてるに ちげーねー。 B:なんで そんねに いそぐだ。ゆーびゃー あんねに おそくまで おきてたずら? A:はやく しねーと ひるまでにゃー まちー つけねーぞ。 B:ねむくて おきれねーだ。いまちっと ねかしといとくりょーやい。 A:きのーわ なんにも したくを して ねーら?まんだ かばんうぇ いれたりなに いろいろな ことー しねーけりゃー ならんじゃー ねーか。 B:それも そーだ。 A:ひちじの ぱすうぇ のらねーと えれー こんに なるぞ。はやく おきねーか。 B:しょーがねーなー。そいじゃー おきると しるか。 A:はやく しろ。おりゃー いつでも でかけられるぞ。 B:きのーの うちに よーいして おかなんだなー たしかに まちげーだった。 A:もんく いってなんで はやく おきろ。 伊那市富県(明治39年生まれ男性、1975年収録) A:やい。はいく おきろ。へー じき よか° あけるぞ。 B:んーん。なんだ。まんだ くれーじゃ ねーか。いくまじゃー にじかんも あるじゃー ねーか。 A:なにょー ゆってるだ。へー いちじかんしゃー ねーぞ。おめーの とけーわ おくれてるに ちげーねー。 B:なんだって そんねに いそぐだ。ゆーびゃー あのくに おそくまで おきてつら? A:はいく しねーと おひるまでにゃー まちー つけねーぞ。 B:ねむくて おきれねーだ。いまちっと ねかしといて くりょー。 A:きんのーわ なんにも したくして ねーら?まんだ かばんいぇ つめたりなんか いろいろな ことー しにゃー ならんじゃー ねーか。 B:それも そーだなー。 A:ひちじの ばすいぇ のらねーと えれー ことん なるぞ。はいく おきねーか。 B:しょーがねーなー。そいじゃー おきると しるか。 A:はいく しろ。おりゃー いつでも いけるぞ。 B:きんのーの うちに したくして おかなんだなー たしかに まちげーだったよ。 A:もんくを ゆってなんで はいく おきろ。 宮田村北割(明治41年生まれ男性) A:おい。はやく おきろ。へー じき よか° あけるんだぞ。 B:おー、なんだ。まんだ くらいじゃ ねーか。でかけるまでにゃー にじかんも あるんだぞ。 A:なにょ ゆっとるんだ。へー いちじかんきり ねーだ。おめーの とけーわ おくれて おるんじゃー ねーか。 B:なんで そんねん あわてるんだ。ゆんべわ あんねん おそくまで おきとっつら? A:はやく しねーと ひるめしまでにゃー まちえ つけんぞ。 B:ねむくて おきれんじゃー ねーか。もーちっと ねかせて おいて くりょよ。 A:きにょーわ なんにも したくを して ねーんずら?まんだ かばんに えれたり いろいろ しにゃー ならんじゃー ねーか。 B:それも そーだ。 A:ひちじの ばすに のらねーと えれー ことに なるぞ。はやく おきんか。 B:しょーが ねーなー。それじゃー おきると しるか。 A:はえー こと しろよ。おりゃー いつでも いけるからなー。 B:きにょーの うちに したくして おかなんだ こたー、たしかに まちげーだったなー。 A:もんく ゆっとらなんで はやく おきろよ。 中川村葛島(明治37年生まれ男性、1975年収録) A:おい。とく おきょ。へー じき よか° あけるぞ。 B:んーん。なんだ、なんだ。まんだ くれーじゃ ねーか。でかけるまで にじかんも あるじゃー ねーか。 A:なにょ こいとるんだ。へー いちじかんきりしか ねーぞ。おめーの とけーわ おくれとるに ちげーねー。 B:なんで そんねに いそぐんだ。よーべわ あんねに おそくまで おきとったんずら? A:はやく せんと ひるまでにゃー まちにゃー つけんぞ。 B:ねむくて おきれんのな。もー ちょっと ねかしといて くりょやれ。 A:きにょーわ なんにも したくを しとらんずら?まんだ かばんいぇ つめたりなに いろいろな ことー せにゃー ならんじゃ ねーか。 B:そりゃ そーだ。 A:ひちじの ばすい のらんと えれー こんに なるぞ。 B:しょーねーなー。そいじゃー おきることに せるか。 A:とー しょー。おらー いつでも でかけれるぞ。 B:きにょーの うちに よーいしとかなんだなー たしかに まちげーだった。 A:もんく ゆっとらんで はやく おきょ。
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