千砂と志砂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/10 02:56 UTC 版)
千砂は3歳で発病し、父親の血により発作を抑えてきた。千砂にとっては父親との暮らしが世界の全ててであり、学校を含む外の世界は、自分が他の人とは違う、自分はこちらの世界にはいてはいけないと認識するところであった。しかし、志砂にとって千砂は妻百子の身代わりでに過ぎず、千砂の中にいつも妻の面影を求めていた。妻を裏切るという罪悪感、妻の身代わり人形にしてきた娘が、妻ではない自分への愛を求めるようになった恐怖感に耐えられなくなった志砂は、娘を道連れに死のうとするが、果たせず自殺する。父親の呪縛が余りにも強かったため、千砂は他の人の血では癒やされず、発作を抑えるため、水無瀬は強い向精神薬を処方する。それは、生まれつき心臓機能の弱い千砂にとっては負担の重い薬であった。
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