北陸鉄道サハ1000形電車
(北陸鉄道モハ3010形電車 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/02 14:30 UTC 版)
北陸鉄道サハ1000形電車(ほくりくてつどうサハ1000がたでんしゃ)は、かつて北陸鉄道(北鉄)に在籍していた電車。1956年(昭和31年)に2両が新製されたもので、以降の北鉄の自社発注新製車両の基本仕様は本形式で確立された。なお、本形式は1966年(昭和41年)に電装され、モハ3730形と改称されている。
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注釈
- ^ SME(電動車)、SCE(制御車)あるいはSTE(付随車)。
- ^ 端子電圧600V時1時間定格出力63.5kW/865rpm, 歯車比2.65。イングリッシュ・エレクトリック社製DK-31系電動機のスケッチ生産品で、名岐鉄道デホ700・750形などに採用された。なお、『世界の鉄道'74』(朝日新聞社、1973年)pp.178-179掲載の諸元表では端子電圧600V時1時間定格出力62.7kW/875rpmとなる値で定格出力と定格速度が記載されている。
- ^ この台車は端梁部に鋼板による補強が加えられていた他、枕バネ部も一部改造されており、北陸鉄道では「MCB改型」と称した。
- ^ 後述のように当初はポール集電方式を採用していたため、パンタグラフ関連の設備は準備工事のみであった。
- ^ クハ1001も同様であった。当車は集電装置を持たなかったが、連結相手のモハ(モハ3201以外とも併結して使用された)がポール操作のため貫通幌の設置が不可能である以上、自車側のみ貫通幌を装備しても無用の長物と化してしまうためである。
- ^ 端子電圧600V時1時間定格出力45.0kW/860rpm, 歯車比4.43。
- ^ 国鉄DT20形台車と同系の上天秤式ウィングばね台車だが、軸受は従来車との部品の互換性を考慮してか平軸受とされた。
- ^ とはいえ、直接制御車が主力であった当時の加南線にあっては、総括制御可能な間接制御車であった本グループは十分革新的な存在といえるものではあった。
- ^ 当時の石川総線では名古屋鉄道からの車両・機器の譲受でイングリッシュ・エレクトリック→東洋電機製造系の電動カム軸式自動加速制御器を搭載した車両が主流であり、HL制御器を搭載する本グループは少数派であったことによる。
- ^ 窓周りの凹みがない(元のサッシ形状を残さない)タイプで、この形態でHゴム固定化が施工されたのは各形式中モハ3201が唯一であった。なお、後年クハ1001も運転台窓のみHゴム固定化されている。
- ^ a b c この際埋め込み型のケースは撤去され、小型の取り付け型ステーを介して前照灯を装備したため外観の印象に変化が生じている。
- ^ さらに晩年にはモハ3201のみステンレス製の客用扉に交換されていた。
- ^ 全長15,000mmとされた。
- ^ 端子電圧600V時1時間定格出力40.5kW/1,188rpm。
- ^ 端子電圧600V時1時間定格出力37.3kW/815rpm, 歯車比4.06。SN-50として日本各地の1067mm軌間の路面電車で大量採用されていた標準型電動機の一つである。
- ^ 他車はアルミサッシ化に伴い側窓上下段の割合が1:2から1:1へと変化し、1:2のまま存置された戸袋窓とのアンバランスが目立ったが、本車のみは側窓中桟が一直線に揃う原形を保っていた。
- ^ 端子電圧600V時定格出力37.3kW/815rpm, 歯車比4.13。
- ^ モハ850形で使用されていたKS-30Lは本形式には流用されなかった。
- ^ 端子電圧600V時1時間定格出力48.0kW/680rpm, 歯車比3.55。
- ^ モハ3570形とモハ5100形の主要機器は同一であったことによる。
- ^ モハ3563を置き換えることも検討されたが実現しなかった[1]。
- ^ 助成金を利用して新規に車両を購入する場合、購入車両と同数もしくはそれ以上の数の保有車両を廃車する必要があった。
出典
- 1 北陸鉄道サハ1000形電車とは
- 2 北陸鉄道サハ1000形電車の概要
- 3 脚注
- 北陸鉄道サハ1000形電車のページへのリンク