動物における多細胞体制
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/25 16:27 UTC 版)
「多細胞生物」の記事における「動物における多細胞体制」の解説
動物的生活は、移動をしながら外部から食料を取るやりかたのことである。このようなやり方の生物で、多細胞のものは動物界に属するものだけであり、原生生物界の動物的生き物は、すべて単細胞、ないしは群体である。この方向での多細胞化の進化が、どのように行われたかについては、今も諸説があり、決定的な定説はないが、有力な説としてヘッケルの系統発生論がある。いずれにせよ、移動することにより、進行方向の細胞が、より餌をとる可能性が高いだろうから、早い段階で、栄養が各細胞に行き渡る仕組みが発達したと思われる。同様に、運動の仕組み、感覚、及びそれらの情報を伝える仕組みが発達し、複雑な組織系、器官系を進化させた。その代償として個々の細胞は互いに依存しあい、個々の部分が独立して生き延びる能力は低くなっている。 なお、変形菌もある意味で動物的生活である。彼らの場合、多細胞化ではなく、核が増えても細胞分裂をせず、多核体化することを選択したとも見られる。
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