別除権とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > > 権利 > 権利 > 別除権の意味・解説 

べつじょ‐けん〔ベツヂヨ‐〕【別除権】

読み方:べつじょけん

破産財団属す特定の財産から、破産債権者に優先して弁済を受けることのできる権利。特別の先取特権質権抵当権をもつ者などがこの権利有する


別除権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/04 13:38 UTC 版)

別除権(べつじょけん)とは、破産手続、民事再生手続に左右されずに、実定法上の担保権の対象となる財産等(担保物権)を処分することで回収をすることができる権利のこと。別除権を有する担保権者を別除権者という。

概要

破産手続の別除権

破産手続での留置権の取扱い

担保物権から全額回収できない場合には、破産手続参加により破産配当を受けたいところであるが、破産債権届をしても、通常の場合は別除権があることで破産管財人が異議を申立てるので異議ある債権とされる。異議ある債権となった場合、破産配当を受けたい場合は、最後配当の公告が効力を生じる日等までに担保物件をすべて処分して破産債権を確定するか、破産債権査定申立などで破産債権を確定するか、破産債権査定異議の訴えに係る訴訟手続中であることを証明する等(破産法198条1項)しないと破産配当に与れない。

破産管財人は破産者の財産である破産財団が処分可能である時は、その破産財団に担保設定している別除権者に対し任意処分の交渉をするが、別除権者が配分が少ないなどの理由で断ると、破産管財人は、予め通知の上その財産を破産財団から放棄してしまう。こうなると別除権者は破産者が法人の場合には担保権実行しかなくなる(個人の破産の場合には、破産管財人が破産財団から放棄した財産の処分権は破産者自身に戻るので任意処分は可能。法人の場合には、破産管財人が放棄した財産についての処分権がなくなるので、清算人選任をしないと処分できないが、清算人選任にはかなりの費用がかかるため任意売却だけのために費用を掛けるには費用倒れとなり、担保権実行にせざるを得ない。)。いずれにしても、除斥期間までに破産債権が確定しないと破産配当を受けられないことになる。

民事再生手続の別除権

特別清算手続での「担保権の実行の手続等の中止命令」

会社更生法における担保権には別除権は認められず、更生担保権として認められないと、一般更生債権とされる。

準別除権

破産財団に属しない破産者の財産につき特別の先取特権、質権もしくは抵当権を有する者または破産者につき更に破産手続開始の決定があった場合における前の破産手続において破産債権を有する者を準別除権者(破産法108条2項、111条3項)といい、当該権利を準別除権という。


別除権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/13 08:00 UTC 版)

破産財団」の記事における「別除権」の解説

破産手続開始時において破産財団属す財産につき特別の先取特権質権又は抵当権有する者は、破産手続によらない行使することができる。 別除権の対象となった財産破産財団から離脱し破産債権者の配当原資とならない

※この「別除権」の解説は、「破産財団」の解説の一部です。
「別除権」を含む「破産財団」の記事については、「破産財団」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「別除権」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「別除権」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



別除権と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「別除権」の関連用語

別除権のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



別除権のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの別除権 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの破産財団 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS