凸関数の性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/16 18:17 UTC 版)
凸開区間 C で定義された凸関数 f は連続で、高々可算個の点を除いて微分可能である。閉区間の場合は、端で連続でない場合がある。 f が連続関数ならば、凸関数であるためには、任意の x, y に対して f ( x + y 2 ) ≤ f ( x ) + f ( y ) 2 {\displaystyle f\left({\frac {x+y}{2}}\right)\leq {\frac {f(x)+f(y)}{2}}} を満たせば十分である。この条件は、凸関数の定義中の不等式で、特に t = 1/2 の式である。 区間上の 1 変数微分可能な関数が凸関数であるための必要十分条件は、微分が単調非減少であることである。 また 1 変数 2 階微分可能な関数が、凸関数であることの必要十分条件は、2 階微分が非負であることである。また、2 階微分が正ならば、狭義凸関数である。この逆は成立しない。例えば、y = x4 は狭義凸関数であるが、2 階微分は正ではない。 より一般的に、C2 級関数が凸関数であるための必要十分条件は、凸集合の内部で、ヘッセ行列が半正値であることである。 f, g が凸関数であるとき、非負の a , b について af + bg は凸関数である。同様に、max{f , g} も凸関数である。 凸関数の極小値は最小値である。狭義凸関数は最小値を取る点が存在するなら 1 点である。 f が凸関数のとき、レベル集合 {x | f (x ) < a } と {x | f (x ) ≤ a } は、任意の a ∈ R について凸集合である。
※この「凸関数の性質」の解説は、「凸関数」の解説の一部です。
「凸関数の性質」を含む「凸関数」の記事については、「凸関数」の概要を参照ください。
- 凸関数の性質のページへのリンク