内痔核
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/06 15:43 UTC 版)
内痔核は、歯状線よりも内側にあり、この場所には知覚神経がないため基本的に痛みはないものの、排便時に出血が生じやすい。しかも血液が垂れるくらいの量の出血をすることもある。大きくなると、肛門外に脱出することもある。 肛門外に痔核が脱出した場合、軽度ならば、脱出した痔核を肛門内に戻すことが可能であり、薬で治療できる場合がある。しかし、戻しても排便に関係なく脱出が起こるようになると、少量ながら便失禁がおこることもあり、この場合は手術が行われることもある。さらに進行すると脱肛した痔核が指などで肛門内に戻そうとしても戻らなくなり、体液が鬱滞し激烈な痛みを生じ、排便に関係なく出血することもある。この状態を嵌頓痔核(かんとんじかく)と言い、緊急処置が必要な病態である。 それから全周性に生じた内痔核が、肛門外に脱出した場合を肛門脱(こうもんだつ)と呼ぶ。 ちなみに直腸が全周性に脱出する直腸脱(ちょくちょうだつ)も「脱肛」と呼ばれるが、直腸脱は、直腸粘膜が脱出したもので、痔核とは違う病態である。
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